2023年 新年のご挨拶
新年のご挨拶
職場を基礎に、「対話」から要求をくみ上げよう
愛知県高等学校教職員組合
執行委員長 加藤 聡也
明けましておめでとうございます。年末はサッカーW杯が大きな話題となりました。スペイン戦の勝利後に森保一監督は「練習後、選手たちが話し合って(練習とは違う)選択肢を与えてくれた。それで今日の形となった」と語りました。監督が選手の意見を取り入れてたたかい方を決めることは異例です。日本代表は選手の主体性や創意を尊重することで二つの番狂わせを実現できました。元日本代表監督の岡田武史氏は「チームの一体感は後からついてくる。作ろうとすれば、それが目的になるから失敗する。最初はばらばらの選手たちが認め合って勝っていくことで、一体感は生まれる」とも。
こうしたコメントは学級づくりや職場づくり、そして組合活動にも大いに参考になると感じました。構成員の個性を生かした組織づくりが肝要ということでしょう。監督と選手の関係もかつての上意下達から対話型に変化しています。愛高教の活動もそうした対話型を探っていきたいものです。
今年は長時間労働解消のため「給特法」の改正を求める運動が本格化します。私は労基法37条の「適用除外」を外し、教員にも「36協定」と時間外手当支払いが適用されるしくみが必要と考えます。愛高教としても職場での対話を大いにすすめ、全教をはじめとする他団体との共闘をすすめます。
この1年、県教委からの一方的な「再編」が少なくない学校に押し付けられました。観点別評価の押し付けは困惑と多忙を現場に広げました。他方で『生徒指導提要』の改定では「校則の見直し手続きの公開」が示されており、管理主義的な指導の見直しの機運が高まっています。不登校が急増しています。子どもたちの生きづらさを感じ取り、寄りそうことのできる学校をつくっていきましょう。そのためには分会活動の充実が不可欠。「対話」に一歩踏み出す分会づくりを大いにすすめましょう。今年もよろしくお願いいたします。(愛高教情報 2023年1月11日付)