「弔意」の強制をしないよう県教委に要請しました

愛高教は、県立学校に弔旗掲揚等、「弔意」の表明を強制しないよう求め、愛知県教育委員会に要請を行いました。

9月7日、県立学校に弔旗掲揚等、安倍元首相の国葬にあわせて「弔意」の表明を強制することのないよう、国葬に関する通知を発出しないこと、「弔意」の表明の強制となりかねない「半旗の掲揚」を学校に求めたり、「黙とう」を生徒や教職員に求めたりしないことを要請しました。それに対し県教委は「趣旨は理解しました」と答えるに留まりました。「弔意」の強制は思想表現の自由に反し、現憲法下では許されないので各分会でも校長交渉のとりくみが必要です。

要請書を手交する愛高教加藤執行委員長(左)

以下は県教委宛の要請文です。

2022年9月7日

愛知県教育委員会
教育長 飯田 靖 様

愛知県高等学校教職員組合
執行委員長  加藤 聡也

県立学校に弔旗掲揚等、「弔意」の表明を強制しないよう求める要請

7月22日、岸田内閣は、9月27日に安倍元首相の「国葬」を実施することを閣議決定しました。

いかなる理由があろうとも暴力によっていのちを奪う行為は許されません。しかし、法的根拠のない「国葬」を、閣議決定により実施することは認められません。そもそも「国葬」の実施について、国民的な合意はありません。「国葬」は安倍氏の政治を美化し、故人の賛美を国民に強要することにほかならず、民主主義を損なうものです。

「国葬」の実施にあわせて、もしも学校を含む官公署における弔旗掲揚等が強制されるとすれば、子どもや教職員に弔意を押しつけることになります。憲法第19条が保障する思想・良心の自由を侵し、個人の内心を統制することにほかならず、許されません。

私たちは政府に対して「国葬」実施の中止を求めるとともに、貴教育委員会には、下記のとおり、「国葬」実施にあわせて各学校に弔旗掲揚などを求める通知を発出しないよう求めます。

1 学校及び教育事務所や市町村教委に対して、安倍元首相の「国葬」に関する通知を発出しないこと。

2 「弔意」の表明の強制となりかねないため、「半旗の掲揚」を学校に求めたり、「黙とう」を児童・生徒や教職員に求めたりしないこと。

以上

要請書はこちら→ 安倍元首相の「国葬」にあわせて弔意表明を強制しない要請書