<巻頭言> 今こそ、組合の出番

<巻頭言> 今こそ、組合の出番 子どもたちのためにも 仲間をふやし、学校を変えよう

1年を経ても収束しない新型コロナウイルス、10年となる東日本大震災など、「いのち」について考えることの多い学期末でした。報道で米国のコロナ犠牲者が、第二次大戦とベトナム戦争を合わせた戦死者を超えたとありました。世界では、コロナが戦争以上の脅威となっていることを感じさせられます。東日本大震災の犠牲者は、関連死を含めおよそ2万人、日本のコロナ犠牲者はその半数に迫ってきています。
数の報道だけであっても、お一人ひとりの人生に思いを寄せたい。私たちの仕事は、「子どもの人生」に関わる貴重なもの。だからこそ、生徒と向き合う時間を大切にしたいです。
タブレットや民間教材が教室にどんどん入り込んでいます。教育格差が広がるのではないかと、心配の声を聞きます。子ども一人ひとりを大切にする授業を設計するためには、私たちに「ゆとり」と「自主性」が必要となります。
中教審は1月に「『令和の日本型学校教育』の構築」を打ち出しました。今後さらに、やらされる学校運営、やらされる授業が降りかかってくるでしょう。そうではなく、自分たちで工夫して、「ここが大事」と中身を選び実践していく学校運営や授業を創造していきましょう。
困難な今こそ、教職員組合の出番。職場の仲間に訴え、仲間を増やす新たな一歩を踏み出しましょう。