【暁鐘】 2020年11月11日

大学生の頃、貧乏旅行でオーストラリアとニュージーランドを訪れたことがある。ニュージーランドでは1週間ほど牧場に泊めてもらい、早朝からバイクで牛を追って搾乳を手伝った。懐かしい思い出である▼10月、ニュージーランドで労働党が単独政権を誕生させた。首相は女性。閣僚20人中8人が女性。外相は先住民出身の女性。野党第一党の党首も女性。新議会も女性議員がほぼ半数。世界各地にルーツを持つ議員がおり、議員の1割は性的少数者で副首相も同性愛者だという▼日本では9月に安倍内閣が総辞職し、菅内閣が成立した。閣僚20人中女性は2人。副首相には「セクハラ罪という罪はない」「日本は単一民族国家」だと発言する人物が居座る。そして、学術会議会員の任命拒否、核兵器禁止条約不参加継続、辺野古新基地建設継続等々。アメリカ大統領選はバイデン氏が勝利した。副大統領は初の女性で黒人だ▼変わらないだけでなく悪くなるのは日本だけか。いや、変化は主権者である私たちに委ねられていることを忘れてはならない。(「愛高教情報」2020年11月11日)